2016年12月19日月曜日

第14回猪名川クリーン作戦 2017年2月4日(土)  流域各地で実施。ぜひご参加ください。

第14回猪名川クリーン作戦

日時 平成29年2月4日(土)

流域住民・企業・行政・協働の取り組みです。

毎年2月の第1土曜日

多くの皆さんの1年に1回のボランティア活動で、
猪名川は生き活きときれいな川になります。
ぜひ猪名川にきてください。

集合場所・開始時間は場所によって違います。
問合せ先: 072-799-4602 080-5707-5701
事務局 津山

2016年12月18日日曜日

多様な生き物がすむ川づくり 「アレチウリ駆除作戦」


特定外来生物法に指定されている一面を覆い生態系、身体・農林業に大きな影響を与えるアレチウリ

かつての猪名川には砂礫地やオギ原などの河原が広がり、そこには「カワラ〇〇」と名のついて在来植物が普通にみられました。しかし近年外来植物が増加し、在来種が減少しています。


猪名川には約300種の植物が生育していますが、約35%は外来植物で、外来植物率は全国2位。又外来植物の群落の面積も広く全国ワースト13位、近畿地方では2位です。かつては猪名川でも生育が確認されていたカワラハハコ、カワラサイコ、カワラヨモギなどは近年確認されていません。カワラナデシコやカワラマツバも減っています。ダイヤモンドシティー付近ではカワラナデシコがわずかに残っていました。近くでカワラナデシコの保全育成をする団体ができ活動されています。




流域ネット猪名川は、一面を覆い在来種の生育場所を奪う外来植物を駆除し在来種が互生していく川らしい景観にし、多用な生き物がすむ川にしようと」2010年3月より外来植物駆除活動をはじめました。取り組んだだけの効果は感じますが、猪名川全域を一団体だけでの活動では無理があります。活動地、家の近くでアレチウリを見かけたら抜いてください。またアレチウリの繁茂地を見つけたらお知らせください。
アレチウリに覆われた多田神社朱橋下流。
11月ころには種が完熟し葉や茎は枯れ足を踏み入れるのも怖いような景観になっていました。
8月終わりから9月に入ると鎌首をもたげたように花が咲くと
遠くからでもアレチウリとわかります。
花が咲く前の6月7月頃に駆除すると労力10分の1ですみます。
しかし、種が次々発芽するので定期的に見守り駆除が必要です。
アレチウリ雄花
アレチウリ雌花
鋭い棘のついて種ができ、手袋や作業着に突き刺さります。
種ができると発芽の可能性があるので、袋に入れて
猪名川河川事務所に連絡して収集処理してもらいます。
種子のついていないものは、抜き取りその場において大丈夫です。
特定外来生物法の規定により、アレチウリは一般の人が
別の場所に移動させてはいけません。
軍行橋下流での作業 下の写真は駆除後の写真です。
アレチウリを取った後には何も生えていませんでした。
 
アレチウリの駆除作業はクリーン作戦と同じで流域全体での
取り組みが必要です。1年に一度でも協力いただける
団体・企業・個人の皆様ぜひご連絡ください。


ダイハツ工業の皆さんの協力を得てアレチウリ駆除作業
をしている写真です。連携して活動したいと思っています。

カヤネズミの巣
多様な生き物がすむ猪名川にと願いながら活動していますと、
多様性を実感できる生物が増えていくのを感じます。
ミズイロオナガシジミ
メハジキを2016年は流域各地で見かけました。
 万葉集にも詠まれている野草のようです。






























猪名川の水質や自然環境、川の大切さを伝える トライやるウィーク

毎年5月末から6月の初めころ、中学2年生の職業体験「トライやるウィーク」で企業等の休日の日を受け入れています。普段中学生と接する機会がないので、猪名川を知ってもらう一日にしたいと猪名川の水質や外来植物を含め自然環境について資料を使って伝えています。年々受け入れる学校が増え最近では5校になりました。木の下での座学からはじまり
外来植物駆除、生き物観察、投網体験をします。雨の場合は、学校の教室などで、パワーポイントや資料を使って猪名川のことや流域ネット猪名川の活動、社会貢献活動などを知ってもらいます。



一日の体験の後に感想文を書いてもらっています。感想文を読むと私たちの想いが伝わっていることを感じ、活動を続けていこうと元気をもらいます。お会いできてよかったです。
感想文


〇「一番心に残ったことは〝自然の大切さ"だと私は思いました。・・・・」



〇「今日は川を通じてつながれるということを一番に考えさせられました。・・・・・」



〇「私は将来農家になりたいと思っています。農業をするにはきれいな水が必要です。きれいな水が流れる川をつくるのは、そこに住む人間が責任を持つことが大切であるということがわかりました。生き物は水があるからこそ生きていけるので、人間だけを中心に川を汚すのは自己中心的だと思いました。・・・・・・自然とふれ合えるとても大切な場所だということを改めて知りました。・・・・・私は農家になりますが、水を大切に自然とたくさんふれあい次の世代につなげていきます。」




〇「今日聞かせて貰った話はすべて初耳でした。猪名川について全然知らなかったけれど今日の話で一気にわかりました。一番驚いたことは、飲み水が猪名川からとられているということです。ダムからとっていると思っていた・・・・・」



〇「猪名川は一番身近にある川だけどどんな生き物がいるかとか、どこからどこまで流れているかとかは全然知らなかったのでいろいろ学べてよかった。……きょうの話を聞くまでは猪名川にあまり興味をもっていなかったけど、これからはもっと猪名川を大事にしようと思いました。川は意外と私たちの身のまわりの生活に関わっているんだなと思いました。」


〇「私は親やおばあちゃんから猪名川は汚いよ、全国の中でもと言われていましたが、今日はたくさんのお話を聞かせていただき猪名川はたくさんの人に守られてきれいになっていることがわかりました。・・・・外来植物の名前もはじめて聞いたのがほとんどではんしょく力が強いことがわかり見つけたらかならず抜こうとおもいました。そして家族や友達にも教えて、なるべく自分たちの手でへらしていけたらと思いました。猪名川は本当にたいせつな川、自分たちで守っていかないといけない川だとわかりました。ボランティアでやってくださっている方々に感謝して、自分も家庭でできることを考えて生活します。今日は本当にありがとうございました。」

午後からは川に入り生き物観察会や投網体験等をして猪名川の水を肌で感じてもらいます。
猪名川では投網のできる人が減っています。子どもたちに投網の技術を伝えながら
私たちの投網技術習得の場にもなっています。




外来植物駆除作業。
アレチハナガサの根。3年目?

1年目は抜きやすいが2年目3年目と巨大化する
アレチハナガサ抜きをしてもらいました。






猪名川クリーン作戦「流域をつなぎ、住民・企業・行政協働の取り組みに」




会設立のきっかけになったクリーン作戦は、当初2ヵ所ではじめました。水は山から海に流れる。ゴミも上流から下流に流れていく。流域全体での取り組みが必要です。うちの前の川にゴミがあるから拾って欲しいという声が「あそこにゴミがあるので私たちが拾います」という声に変っていき、実施団体が増えていきました。昨年2月のクリーン作戦では様々な活動団体や企業の参加をえて24ヶ所50団体に拡がっていました。収集したごみの処理は住民だけでは処理できません。行政に働きかけゴミの処理収集は流域自治体や河川管理者の猪名川河川事務所・宝塚土木事務所にお願いし、行政・企業・行政協働の取り組みになりました。
旧県道川西篠山線沿いのゴルフ橋から多田大橋の間は
猪名川でも一番不法投棄の多い場所です。
崖下にはテレビ、冷蔵庫など大型ゴミがたくさん落ちていて、
住民の力だけではゴミ拾いができず困っていたところ
「お手伝いできることはありませんか」と建設協会から
声をかけていただき、毎年崖下のゴミを拾い、
引き揚げてもらっています。不法投棄がなくなるといいのですが・・。

高校生も日程が合えば毎年練習前に参加。
きれいに分別。
一人ではできないけど、流域住民の1年1回のボランティアで
広い長い猪名川もゴミは減り、生き活きとし、釣りをする人
川で遊ぶ子どもなど増えてきました。
年々ゴミは減ってきていますが、洪水があると
拾うゴミが増えている状況です。

源流のある町猪名川町から尼崎市まで各地で
クリーン作戦を実施。
クリーン作戦には障害者グループ、保育園児、ボーイスカウト
漁協、企業、就業時間中の社員、コミュニティー、自治会等
様々人たちの参加で、猪名川は年々きれいになっています。
参加者が増えると、ゴミ拾いの範囲も広がり、
大量のゴミが拾えました。
 





















2016年12月17日土曜日

流域ネット猪名川の設立経緯 

                          2回目クリーン作戦(2005年2月)のゴミの状況
平成15年(2003年)12月、河川整備計画策定に向けて国土交通省猪名川河川事務所の呼びかけで「猪名川の河川敷の保全と堤防や高水敷の利用について考えよう」と円卓会議が開催された。河川敷のグランドでサッカーや野球をしたい団体と川らしい自然環境を望む人とは考え方が違い結論はでなかった。コーディネーターの提案で「先ず猪名川を見よう」と河川敷を歩いた結果、

①ゴミだらけの猪名川の現状に強く衝撃を受け、「自然環境云々より先ず猪名川のゴミを拾おう、きれいな猪名川にしよう」とクリーン作戦を2004年7月に実施。暑くて草が茂りゴミは見つけにくかった。その後の台風で再びゴミだらけになったので2005年2月「大阪湾まで流れ出る前にゴミをひろおう」と再度クリーン作戦を実施した。

②2005年(平成17年)2月末、継続して活動していこうと「流域ネット猪名川」を立ち上げる。
昭和40年頃から川が汚くなり、またかつては暮らしと密接に繋がっていた川に経済的価値がなくなり、川から人が離れ関心を持つ人が少なくなった状況を考え、私たちが暮らしていく上でなくてはならない大切な水・猪名川に多くの方に関心をもってもらい多様な生き物がすめる川にしよう活動をはじめた。

③目的: 「流域の住民・企業・行政が手をつなぎ多様な生き物がすめる清流の復元をめざす」、

④活動:「流域の住民・企業・行政が協力し猪名川クリーン作戦を実施したり、自然や環境について学習したり、猪名川に親しみ、目的達成を目指す活動を行う」
当時の猪名川はゴミ捨て場のようだった。


猪名川はこんな川です。(中・下流域)2016年12月17日

ドラゴンランド 呉服橋下流右岸。
3月頃から秋まで子ども連れの家族でにぎわっています。
せせらぎ水路には生き物がたくさんいます。
呉服橋下流高木井堰上流。
冬には渡り鳥がたくさん飛んできます。

猪名川大橋下流高木井堰。
毎年アユの遡上が確認されています。
小魚もたくさんいるのか、サギなどの鳥が堰周辺にたくさんいます。

外来植物駆除活動後にはオギで覆われ
きれいなオギ原になりました。が、その後の大水で
右岸側が浸食されオギが流されてしまいました。
昔は河原にオギがたくさんはえていたとのことです。

 
流域ネット猪名川の活動地東久代運動公園水辺。
中学2年生のトライやるウィークの体験受け入れをしています。
猪名川では投網を打てる人が少なくなっています。
中学生に指導しながら会員も技術を習得しています。
アユもとれますよ。





軍行橋下流に箕面川が合流しています。
大雨の後は水が流れていますが、普段は水無し川です。
活動を始める前は川がゴミで埋まっていました。
上流域で市民活動が始りゴミが流れてこなくなりました。




三ヶ井堰
魚が遡上しやすいように魚道の改修がされました。現在では
ドラゴンランド辺りまで天然アユの遡上が確認されています。
軍行橋下流は川幅が広く視界が広がります。
この近くにはワンドがあり、ヒメボタルの生息地があります。
桑津橋下流
アレチウリが大繁茂しているのを見つけました。駆除作業中です。
桑津橋下流から猪名川は分派し猪名川と藻川に分かれます。
猪名川・藻川に清流を、また川がきを育てようと
中園橋下流で毎年9月に水辺まつりが開かれます。
何回も実行委員会を重ね、年々参加団体も増え
当日は4,000人近くの人が集まります。
尼崎市園田地域のみなさんのネットワークや協力体制はすごいですね。
手作りの筏、カヌー、Eボート、葦船等の乗船体験は
大好評です。魚掴み、石投げなど普段体験できない
水辺での遊びを経験できる日です。
みんな川ガキになろう!

会場には、猪名川の自然や生き物の展示、
水質を学ぶコーナー、普段魚に触る機会の少ない
子どもたちの魚に触ろうコーナー、縁日、
子どものリサイクルコーナー等年々ブースが増えています。
外来魚は川には戻さないので、子ども達に手にとって
みてもらいました。
葦船も手作りです。重たい葦船が水に浮くって不思議ですね。
乗船体験乗り場で。

2016年12月16日金曜日

猪名川はこんな川です。(上流域)2016年12月16日

猪名川の源流。
大野山に登る途中に源流の看板があります。
少しずつ水がチョロチョロと流れ出ています。

源流のちょど上にあたるところに猪名川町天文台があります。

阪神地域最高峰の大野山(標高753m)では
「あじさいまつり」が開かれます。
山頂一面にあじさいが咲き誇ります。
猪名川の支流一庫大路次川に、一庫ダムがあります。
高度経済成長により流域の人口が増加し
水不足が問題となり、渇水時の農業用水、上水道用水として
また猪名川は洪水被害がたびたびあり、
洪水調整機能を持った多目的ダムす。
ダムの下ではマスが放流され
毎年マス釣り大会が行われています。
釣り人がたくさん川に入り、昔の猪名川の風景のようです。
多田大橋上流のこのあたりはゴミの不法投棄が
多い場所ですが、市民活動でゴミは減ってきました。
市民の手で里山の整備が行われエドヒガンの群生が
川西市の天然記念物に指定されています。
ここから2~300m下流に県営水道の取水口があります。
ゴルフ橋周辺でも市民活動により子ども達が水辺に
入りやすい親しめる川づくりがされています。
保育園児もゴミ拾いをし、きれいになった川では
猪名川河川事務所の生物観察会が行われようになり、
休日には魚釣りをする子どもの姿も見られます。
こんにゃく橋下流で猪名川に合流する塩川でも市民が
ゴミ拾いを実施し、生き物観察会やホタルの観察をしています。
住宅街の中の川ですが、源氏ボタルがたくさんいます。
能勢電多田駅から徒歩20分。多田神社前朱橋。
かつてアユづりの人々でにぎわっていました。
大阪府と兵庫県の県境を流れる猪名川。
呉服橋上流。現在明治村に移築されている呉服座が
呉服橋東側(池田市)にありました。